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CBDが重度のうつ病・薬物依存に苦しむ青年を救い、抗うつ薬の断薬に効果を示しました。


こんにちは。ロキ(@rokiroki_univ)です。

うつ病や社会不安障害、薬物依存障害に対するCBDの有益な効果には大きな期待がよせられています。今回は、実際にCBDの助けによって重度のうつ病や薬物依存症が改善したという症例を紹介し、ドラッグ(薬物)に対する奇妙な認識が私たちの中で生じていることについても触れたいと思います。

今回の内容
●うつ病と双極性障害におけるCBDの研究報告を調査したレビュー。

●CBDが重度のうつ病・薬物乱用に苦しむ青年を救い、抗うつ薬の断薬をもたらしました。

●薬物に対する奇妙な認識と薬物関連逮捕者の社会復帰を妨げる法制度について。


うつ病患者の社会復帰や薬物乱用者の更生の難しさは現代において問題となっています。これらに苦しむ人たちは社会不安障害もあいまって、症状の再発に悩まされています。

もともと彼らは、苦しい家庭環境や過酷で複雑な社会環境などに翻弄された、現代社会の被害者であると言えるかもしれません。

うつ病と双極性障害におけるCBDの研究報告を調査したレビュー。

2019年12月に公開された気分障害におけるレビューでは、特にうつ病と躁うつ病をとり上げたCBDの有効性の調査や臨床試験の研究は見つからなかったと報告されています。
参考文献)Cannabidiol as a Treatment for Mood Disorders: A Systematic Review. Can. J. Psychiatry 2019.

しかし、他の疾患に関連する前臨床や臨床研究を考慮すると、CBDは気分障害(うつ病と躁うつ病)の治療薬としての役割を果たしている可能性が高いと評価しています。

診断基準DSM-4において、うつ病や双極性障害(躁うつ病)は気分障害に分類されています。最新の診断基準(DSM-5)では、うつ病と双極性障害は別のカテゴリーになり、気分障害という項目はなくなりましたが、現在も気分障害は必要な場合に使用されている言葉です。

CBDが重度のうつ病・薬物乱用に苦しむ青年を救い、抗うつ薬の断薬をもたらしました。

一方で、最近、重度のうつ病に対してCBDが効果を示したという症例が報告されました。うつ病・薬物乱用・社会不安障害と診断された青年に対するCBD治療について2020年に報告された研究です。
参考文献)Cannabidiol treatment in an adolescent with multiple substance abuse, social anxiety and depression. Neuropsychiatr. 2020.

これは症例報告であり、ランダム化比較対照試験(RCT)や非ランダム化比較対照試験などと比べるとエビデンスレベルは低いものとなります。

しかし、個人の症例報告は詳細な変化を追いやすく、欠点ばかりではありません。また、大規模試験のきっかけの1つにもなりえます。※例えば、てんかん治療のシャーロットちゃん。

患者の疾患および症状と精神科治療歴について。

この報告における患者は16.9歳の男性で、ICD-10基準に基づき以下の疾患がありました。

・重度のうつ病
・社会恐怖症
・自己陶酔性人格障害
・複数の物質使用障害 [THC(大麻)、MDMA、コカイン、エクスタシー]


また、具体的な症状は以下のようなものでした。

・現実逃避
・注意欠陥
・重度の鬱
・社会不安
・引きこもり
・妄想
・薬物依存

青年は過去2年の精神科治療歴があり、直近6ヶ月間、抗うつ薬(セルトラリン100mg/day)の投与治療を受けていましたが、効果はありませんでした。

CBDの利用が患者の症状に与えた影響とその結果の考察について。

患者は1日CBD 100mgの投与から始め、3週間で用量を600mgまで漸増しました。なお、3週間後には抗うつ薬(セルトラリン)を中止でき、突然の中止でも気分と不安症状に変化がなかったと報告されています。

8週間の治療後に症状が評価され、結果は以下のようなものになりました。

・抗うつ薬と他の薬物の乱用を停止でき、禁断症状を示しませんでした。

・治療により、うつ病、単純恐怖症、妄想、解離、不安症状が改善しました。

・THCを含まないCBDは依存、不安、睡眠障害に改善をもたらし、CBD投与量の増加に伴って離脱症状や社会不安が軽減されていきました。

・CBDは安全で忍容性の高い薬剤でした。

今回の例では、CBDの利用以外にも心理療法のような治療も並行して行われており、その効果は大きかったかもしれません。

しかし、抗うつ薬(セルトラリン)の断薬の際でも単純恐怖症、妄想、解離などの不安症状が改善していたため、CBDの有益な寄与は明らかなように感じます。

ただしこのような症例に関するRCTが不足している点についても筆者は触れています。とはいえ、この研究報告はCBDの有用性を感じさせてくれるのに十分な報告例であると言えるでしょう。

薬物に対する奇妙な認識と薬物関連逮捕者の社会復帰を妨げる法制度について。

最近、沢尻エリカさんが薬物の問題で逮捕され、世間がざわつきました。

ところが、彼女は10年以上も前から薬物を使用していたにも関わらず、仕事には大きな影響があったようには見られませんでした。治療もあっさりと順調に進み、公判の際にもしっかりとした足取りであったと言います。しかし、これはそれほど不思議なことでもないかもしれません。

アルコール中毒者が大麻利用者を見下すという奇妙な状況。

MDMA、LSD、大麻に関してはタバコやアルコールよりも依存性がなく、有害性も小さいということが科学的に示されています。また、コカインでも、アルコールやニコチンと有害性において良い勝負です。MDMAや大麻などは治療薬としても有効性が高いことが医学的な知見から示されています。

論文『カナダ大麻合法化から学ぶこと』では現在の社会構造はその法的な関係から奇妙な状況が生まれていると指摘しています。
参考文献)『カナダ大麻合法化から学ぶこと』精神科治療学 2020, 35(1), 19.


例えば、アルコール使用者が大麻などの薬物使用者を見下すという場面です。

なぜこれが奇妙かと言うと、アルコールはれっきとした精神作用物質であり、大麻などよりも強い依存性と深刻な健康被害をもたらすからです。しかし、彼らは「アルコールは薬物とは違う。薬物使用者と一緒にするな。」と主張するのです。

※薬物ごとの依存性の比較に関しては過去の記事「うつ病にも効くCBDオイルとは。」を参照ください。


さらには、医療用オピオイド使用者がヘロイン使用者を見下す場面もしばしばあるといいます。

同じオピオイドを使用していながら、このような差別は奇妙という他はありませんが、法律で認められているか否かでこれほどにまで差別が大きいことに多くの懸念を感じざるをえません。


法律に触れているので差別があること自体はそれほどおかしいことではありませんが、法律による規制の有無だけ驚くほど大きな差別が生じているということに問題があります。ここでは、医学や科学的な知見が明らかに配慮されていません。

薬物関連における逮捕者の社会復帰を妨げる法制度の問題点。

問題なのは、このような社会構造によって社会復帰や更生が明らかに妨げられているということです。

前科がつき、まわりの人間や社会的制裁が患者を精神的な苦痛へ追い込むことにより、治療や社会復帰を困難にしています。

このように貴重な人材の社会復帰が減ることで皆さんに課せられる労働力や損益が増えます。法的措置や治療などに膨大な国のお金が非効率的に使われているのです。


その一方で、アルコール中毒者は飲酒のみで逮捕されて前科がつくことはありません。

こういった面でも、法規制の見直しは必要なのかもしれません。その上で治療環境や復帰環境を充実させていくことは国を良い方向に向けていくために必要不可欠でしょう。

今回紹介した症例報告でもあったように、CBDがうつ病だけでなく、処方薬も含めた薬物中毒からの回復や社会復帰のために利用されるようになれば、世界中で大麻に対する偏見も緩和されていくのかもしれません。



いかがだったでしょうか。

精神疾患などに対するCBDの研究はいまだ発展途上ですが、安全性の高いCBDは有望な選択肢として挙げられるでしょう。実際に私自身も利用していますが、その有益性を実感しています。今後の進展に注目です。

「CBDと精神疾患」における、より詳細なレビューや解説、また、その他のCBDの効果・作用に関するまとめなどについては、以下の記事で網羅的にまとめました。(※前編と後編に分かれていて書籍並みのボリュームになっていますが、無料公開している最初のまとめ部分だけでも有益な内容になっているかと思いますので、是非のぞいてみてください。


上のnote記事では双極性障害に対するCBDの症例報告や更なる考察についても取り上げています。さらに詳しくCBDについて知りたい方には必見の内容となっているので、参照していただけたら幸いです。


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